キャリア通信速度比較4社|Opensignal2026年4月版まとめ

4キャリアの通信速度と実測評価を中立比較するデータビジュアル画像

ドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイルの4社のうち、通信品質で「総合1位」のキャリアは存在しません。世界的な独立分析会社Opensignal(オープンシグナル)が発表した最新レポート「Japan Mobile Network Experience Report(2026年4月版)」(調査期間:2026年1月1日〜3月31日)では、下り速度・上り速度・5G・体験品質などの部門ごとに受賞キャリアが分かれる結果となりました。本記事では同レポートをもとに4社を中立に比較し、用途別にどのキャリアが向いているかを整理します。

Opensignal2026年4月版|部門別の受賞キャリア一覧

Opensignal 2026年4月版レポートでは、4社それぞれが異なる部門で評価を獲得する結果となりました。1社が全部門を独占する構図ではなく、用途や重視するポイントによって最適なキャリアが変わる傾向が読み取れます。

■ Opensignal 2026年4月版 主要部門 受賞キャリア

部門受賞キャリア
ダウンロード・スピード・エクスペリエンスソフトバンク(前回比17%向上)
アップロード・スピード・エクスペリエンス楽天モバイル
5Gダウンロード・スピードNTTドコモ
5Gアップロード・スピード楽天モバイル
5G利用率ソフトバンク
一貫した品質au
音声アプリ・エクスペリエンスau
ゲーム・エクスペリエンスau
5Gゲーム・エクスペリエンスau

参考:Opensignal「Japan Mobile Network Experience Report(2026年4月版)」

「速い=最適」とは限らない点に注意が必要です。ダウンロード速度が速くても、5Gにつながりやすいか、混雑時にも品質が安定しているか、生活エリアでカバレッジが十分かといった要素が体感を大きく左右します。本記事ではこの後、部門ごとの結果を順に確認していきます。

なお、Opensignalの調査対象は日本の主要MNO(移動体通信事業者)4社(au、NTTドコモ、楽天モバイル、ソフトバンク)です。ahamo・povo・LINEMO・UQモバイル・ワイモバイルといったオンライン専用プラン・サブブランドは独立した評価対象ではなく、回線品質を判断する際は同一回線の親キャリアの数値を参考にする形になります。

Opensignalとは|調査の信頼性と評価手法

Opensignal(オープンシグナル)は、英ロンドンに本社を置く独立系の通信ネットワーク分析会社です。世界中の1億台超のデバイスから日次で数十億件の測定値を収集し、キャリアの通信品質を国際的な共通基準で評価しています。Opensignal公式サイトによると、本レポートは2026年1月1日から3月31日までの90日間に収集された実ユーザーの測定値を独立分析したものとされています。

調査の特徴は、いわゆる「ベンチマークテスト」ではなく、ユーザーが日常的にスマートフォンを使う環境で測定された実体感のデータが中心になっている点です。動画視聴、ゲーム、音声通話など、実際のアプリ利用に近い条件で評価されるため、一般ユーザーの使用感に近い指標として参照されています。

一方で注意すべき制約もあります。

  • 測定値は屋内が中心で、屋外の都市部繁華街などでの体感とは差が出る場合があります
  • 極端に低速または高速な値(外れ値)はデータ処理上除外される傾向があります
  • カバレッジ・エクスペリエンスは「実ユーザーが訪れた場所」の評価で、地理的な広さそのものではありません

これらを踏まえると、Opensignalの結果は「全国・多数ユーザーの平均的な体感」を示す指標であり、個人の生活エリアでの実測値とは必ずしも一致しないことを念頭に置く必要があります。

速度比較|下りはソフトバンク、上りは楽天モバイルが受賞

通信速度はもっとも注目されやすい指標ですが、下り(ダウンロード)と上り(アップロード)で得意なキャリアが分かれているのが2026年4月版の特徴です。

ダウンロード・スピード|ソフトバンクが受賞

「ダウンロード・スピード・エクスペリエンス」部門では、ソフトバンクが受賞しました。Opensignal公式発表によると、ソフトバンクのスコアは前回レポート(2025年10月版)と比較して17%向上しており、改善幅の大きさが評価につながっています。Webページの読み込み、アプリのダウンロード、動画ストリーミングなど、受信が中心となる用途で安定した体感が期待できる傾向があります。

アップロード・スピード|楽天モバイルが受賞

「アップロード・スピード・エクスペリエンス」部門では、楽天モバイルが受賞しました。Opensignal公式発表では「他社を圧倒的なリードで維持」と表現されており、過去のレポートからアップロード速度に強みを持つ傾向が継続しています。SNSへの動画投稿、ライブ配信、クラウドストレージへの大容量ファイル送信など、送信が中心となる用途で優位性がある傾向です。

■ 速度部門の受賞状況(2026年4月版)

部門受賞キャリア補足
ダウンロード・スピード・エクスペリエンスソフトバンク前回比17%向上
アップロード・スピード・エクスペリエンス楽天モバイル圧倒的リードを維持

下りと上りで受賞キャリアが分かれているため、自分の使い方が「受信中心」か「送信中心」かを意識して選ぶと判断しやすくなります。

5G比較|下りはドコモ、上りは楽天モバイル、利用率はソフトバンク

5G関連の指標は「5Gダウンロード・スピード」「5Gアップロード・スピード」「5G利用率(Time on 5G)」の3つに分かれており、それぞれ異なるキャリアが受賞しています。

5Gダウンロード・スピード|NTTドコモが受賞

「5Gダウンロード・スピード」部門では、NTTドコモが単独1位を獲得しました。5Gネットワークに接続している間のダウンロード速度を評価する指標で、5Gエリア内での体感品質に関わります。

5Gアップロード・スピード|楽天モバイルが受賞

「5Gアップロード・スピード」部門は、引き続き楽天モバイルが受賞しています。5G接続時の上り速度において、他社をリードする傾向が続いています。

5G利用率|ソフトバンクが単独勝者を維持

「5G利用率」(Time on 5G)部門では、ソフトバンクが単独勝者の地位を維持しました。これは「5G対応端末を持つユーザーが、実際に5Gに接続できていた時間の割合」を示す指標で、エリア内で5Gに安定してつながりやすいかを評価するものです。

■ 5G関連部門の受賞状況

部門受賞キャリア評価する内容
5Gダウンロード・スピードNTTドコモ5G接続時の下り速度
5Gアップロード・スピード楽天モバイル5G接続時の上り速度
5G利用率ソフトバンク5Gにつながっている時間の割合

5G関連で重要なのは、「5Gの最高速度」と「5Gに実際につながりやすいか」は別の指標である点です。5Gダウンロード速度が速くても、5G利用率が低ければ5Gにつながる時間そのものが短くなり、体感に反映されにくくなる場合があります。

体験品質|動画・ゲーム・音声アプリではauが優位

Opensignalでは、速度だけでは測れない「実際のアプリ利用時の体感」を、動画・ゲーム・音声通話アプリの3つの観点から評価しています。

音声アプリ・エクスペリエンス|auが単独1位

「音声アプリ・エクスペリエンス」部門では、auが単独1位を獲得しました。LINE通話やZoom、Google Meetなど、インターネット経由の音声通話アプリの体感品質を評価する指標です。

ゲーム・エクスペリエンス|auがゲーム関連を制覇

「ゲーム・エクスペリエンス」と「5Gゲーム・エクスペリエンス」の両部門でauが単独1位となり、ゲーム関連を完全制覇する形となりました。リアルタイム対戦ゲームではレイテンシ(応答速度)やパケットロスが体感を左右しますが、auはこれらを含む総合評価で高い評価を獲得しています。

Opensignal公式発表によると、auは日本国内の地域別受賞数でもトップに立っており、8つの地域において単独受賞45件、共同受賞46件を記録しています。地域を問わず安定した品質を提供している傾向が読み取れます。

■ 体験品質関連の受賞状況

部門受賞キャリア
音声アプリ・エクスペリエンスau
ゲーム・エクスペリエンスau
5Gゲーム・エクスペリエンスau

オンラインゲームやビデオ会議の頻度が高い人にとっては、これらの体験品質指標が速度よりも参考になる場合があります。

つながりやすさ|「一貫した品質」でauが首位

「速い」だけでなく「いつでも安定してつながるか」も重要な評価軸です。Opensignalではこれを「一貫した品質(Consistent Quality)」という指標で測定しています。

一貫した品質|auが最高評価

「一貫した品質」部門では、auが最高評価を獲得しました。この指標は、ネットワークが「一般的なモバイルアプリの利用に十分な水準」をどれだけの割合で維持できているかを示すもので、ダウンロード速度、アップロード速度、レイテンシ、ジッター、パケットロス、初回応答時間など複数の要素を総合的に評価したものです。

つまり「ピーク時の最高速度」ではなく「平均的な日常利用で困らない品質を、どれだけ安定して提供できているか」を見る指標といえます。

Opensignalにおける「カバレッジ」の考え方

Opensignalのカバレッジ関連指標は、「実ユーザーが訪れた場所のうち、どれだけの場所で電波が届いていたか」を評価するもので、地理的な面積カバー率とは異なります。過去のレポートでは、NTTドコモが「カバレッジ・エクスペリエンス」と「5Gカバレッジ・エクスペリエンス」で連続して評価されてきた傾向があります。

楽天モバイルについては、Opensignal公式情報によるとアップロード関連で強みを持つ一方、5G利用率や5Gカバレッジの面では他のMNO3社と比べて課題が残るとされてきました。プラチナバンド(700MHz帯)の本格運用が進むなかで今後の改善が注目される領域です。

4キャリア総評|部門別に強みが分散

ここまでの結果を踏まえ、各キャリアの傾向を整理します。

■ 4キャリアの強み・弱みまとめ(2026年4月版)

キャリア強みのある部門注意点・課題
NTTドコモ5Gダウンロード・スピード、過去レポートでカバレッジ系を連続受賞全体ダウンロード速度の単独受賞は今回なし
au(KDDI)一貫した品質、音声アプリ、ゲーム、5Gゲーム、地域別受賞最多単独で速度部門を取るより総合品質型
ソフトバンクダウンロード・スピード(前回比17%向上)、5G利用率5Gゲームやカバレッジ系では他社が優位
楽天モバイルアップロード・スピード、5Gアップロード・スピード5G利用率や5Gカバレッジ面で課題、エリアによっては実体感の差が出る場合あり

注:上記は2026年4月版レポートの単独受賞・主要部門を中心に整理したもので、受賞しなかった項目でも実用上問題のないスコアの場合があります。

ポイントは、1社がすべての部門で1位になる結果ではない点です。「速度が速い=誰にとっても最適」ではなく、自分の使い方・住んでいるエリア・料金とのバランスで判断する必要があります。

格安SIMやサブブランドを含めた料金面の比較を検討する場合は、格安SIMおすすめ比較もあわせて参考になります。

利用シーン別の選び方|自分の使い方で判断する

Opensignalの結果はあくまで全国平均の傾向です。最終的にはご自身の生活エリア、用途、料金とのバランスで決めることをおすすめします。以下、用途別の考え方を整理します。

Webブラウジング・動画視聴中心の場合

下り速度と一貫した品質を重視する使い方です。2026年4月版ではソフトバンクがダウンロード・スピード部門、auが一貫した品質で受賞しています。

これらのオンライン専用プラン・サブブランドはMNOの自社回線を利用するため、Opensignalで評価された回線品質の恩恵を受けやすい傾向があります。

SNS投稿・ライブ配信を頻繁にする場合

上り速度が重要になります。2026年4月版ではアップロード・スピード関連で楽天モバイルが受賞しており、上り速度を重視するならば楽天モバイルが選択肢の一つになります。

ただし、楽天モバイルは5G利用率やカバレッジ面で課題が残るとされているため、生活エリアでのつながりやすさを事前に公式エリアマップで確認することをおすすめします。

オンラインゲーム・ビデオ会議が多い場合

レイテンシや一貫した品質が重要になります。2026年4月版ではauがゲーム・エクスペリエンス、5Gゲーム・エクスペリエンス、音声アプリ・エクスペリエンス、一貫した品質と関連部門で複数受賞しており、安定性を重視する用途に向いている傾向があります。

大容量データを使い放題で使いたい場合

データ無制限プランを比較する場合は、データ無制限SIM比較もあわせて確認するとよいでしょう。

とにかく月額料金を抑えたい場合

通信品質よりも料金優先の場合は、サブブランドや格安SIMの検討が現実的です。月額1,000円以下の格安SIMもあります。

なお、料金(税込)の目安は以下の通りです。

■ 主要オンライン専用プラン・サブブランドの料金目安(税込)

サービス月額料金(中心プラン)回線
ahamo30GBで2,970円ドコモ
LINEMO ベストプラン〜3GBで990円、〜20GBで2,090円ソフトバンク
povo2.0基本料0円+トッピング制au
UQモバイル ミニミニプラン4GBで2,365円(自宅セット割等で割引あり)au
ワイモバイル シンプル2 S4GBで2,365円(家族割等で割引あり)ソフトバンク
楽天モバイル 最強プラン〜3GB 1,078円/〜20GB 2,178円/無制限3,278円楽天

各社公式サイトの2026年5月時点の料金を参考に編集部にて整理。料金は変更となる場合があるため、契約前に公式サイトでの確認をおすすめします。

よくある質問

Q. Opensignalで「受賞」したキャリアが、自分の住んでいる場所でも一番速いですか?

A. 必ずしも一致しません。Opensignalの結果は全国平均の傾向であり、地域や時間帯、屋内・屋外、建物の構造などによって体感は変わります。生活エリアで実際に使っている知人の感想や、各社のエリアマップを併用して判断することをおすすめします。

Q. 楽天モバイルが「アップロードで1位」なら、ダウンロードも速いということですか?

A. ダウンロードと別の指標です。2026年4月版レポートではダウンロード・スピード・エクスペリエンスはソフトバンク、5Gダウンロード・スピードはNTTドコモが受賞しており、楽天モバイルが受賞しているのはアップロード関連の部門です。下りと上りで得意なキャリアが分かれている点に注意が必要です。

Q. ahamo、povo、LINEMOは独立して評価されていますか?

A. Opensignalのレポートはメインブランド単位で集計され、ahamo・povoなどのオンライン専用プランやサブブランドは独立した評価対象ではありません。Opensignal公式注釈によると、NTTドコモのスコアにはahamo・eximo・irumoのデータが含まれており、ahamoの体感は親回線(ドコモ)の評価を参考にする形になります。同様に、povoはau、LINEMOはソフトバンクの結果が参考になります。

Q. 5Gが速いキャリアと、5Gにつながりやすいキャリアは同じですか?

A. 異なります。「5Gダウンロード・スピード」は5G接続時の速度、「5G利用率(Time on 5G)」は5Gにつながっている時間の割合を示します。2026年4月版では前者がNTTドコモ、後者がソフトバンクと受賞キャリアが分かれており、両方を確認することが重要です。

Q. Opensignalの結果はどのくらいの頻度で更新されますか?

A. Opensignalの日本モバイル・ネットワーク・ユーザー体感レポートは、おおむね半年に1回(4月と10月)公表される傾向があります。各レポートは直近90日間の測定データに基づいているため、季節やネットワーク投資のタイミングで結果が変動する場合があります。

まとめ|部門別に強みが分散、用途で選ぶのが現実的

Opensignal「Japan Mobile Network Experience Report(2026年4月版)」の結果から見えてきたのは、4社それぞれが異なる部門で評価を獲得しており、明確な「総合1位」のキャリアは存在しないという点です。

  • 下り速度・5G利用率重視:ソフトバンク
  • 5Gの下り速度重視:NTTドコモ
  • アップロード(上り)速度重視:楽天モバイル
  • 安定した品質・ゲーム・音声通話重視:au

通信品質は重要な選択軸ですが、それだけで決まるものではありません。料金、エリア、サポート、家族割や固定回線とのセット割など、自分のライフスタイルに合うかを総合的に見て判断することをおすすめします。サブブランドやオンライン専用プランを含めた具体的な比較は格安SIMおすすめ比較、データ無制限プランの比較はデータ無制限SIM比較、月額料金を抑えたいケースは月額1,000円以下の格安SIMも参考にしてください。

通信品質は短期間で変動する場合があります。本記事の内容は2026年4月時点のOpensignalレポートに基づくものであり、利用状況によって最適な選択肢は異なります。ご契約前は必ず各キャリアの公式サイトで最新の情報を確認することをおすすめします。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

SIMえらび編集部です。2009年頃から通信・スマートフォン関連サイトを運営し、日本Androidの会にて活動。スマホメーカー・通信キャリア主催のプレスイベントにも多数参加してきました。格安SIMや大手キャリアを中立的な立場で比較し、読者の方に合う1枚が見つかるよう情報を発信しています。

コメント

コメントする

目次